「頭がよくなる思考術」白取春彦

本屋で手にとって、めくってみました。最初の「書いて考えよ」という章がすんなりと納得できてしまったので買って読んでみることにしました。

思考術について書かれている本です。頭がよくなるというタイトルですが、いわゆる記憶力や集中力などの話とは違います。

自己啓発書によくある著者の自分語りや体験談など一切なくシンプルにまとめられています。55の思考術について書かれています。一つの思考術について、殆どが見開き2ページ以下、長くても3ページ単位で読みやすいです。読み人によって心に響く節はさまざまでしょう。

書いて考えよ

私が実績したいと思ったのは「1書いて考えよ」です。

数字の計算で考えればわかりやすいと思います。暗算では大きな計算はできません。でも、紙に書いて計算すれば、暗算よりはるかに大きい桁の計算ができます。

計算以外の問題でも紙に書いて考えれば、頭の中で考えるよりも難しい問題を解決できるし、正しい答えを導き出せるのは当然のことでしょう。

天才と言われるフォン・ノイマンが脳内にホワイトボードを持っていて、紙と鉛筆を使わずこのホワイトボードで人間離れした思考ができたそうです。とてもそんなことは真似できませんが、書いて考えることで少しは近づけるかもしれません。

人間らしく考えよ

私が一番考えさせられたのは、「13人間らしく考えよ」という節です。葡萄園の例え話をしています。

ある日の午後に失業者を雇った。1日が終わりその日の賃金を支払うのだが、その午後から働き始めた男へも朝から働いていた人達と同じ賃金を支払った。当然、朝から働いていた人達は不平を言う。しかし主人の考え方はこうでした。

少ない時間しか働かなかったからと言って少ない生活費で住むという道理はない。だから、生活するのに必要な額をはらうのだ。

私はこのような考え方をいままでとることはできませんでした。国の社会保障制度などを考えて、真面目に働くほうが損だと憤りを感じていたのです。これからは少し考え方を変えようと思いました。

数字と時間を組み合わせて比率が正しく合っていればよしとするのは機械には通じるが、現実の日々を生きている人間に適した考え方ではないのだ。

最後の章

最後の章は「わからないことから逃げるな」でした。最後の最後に重要なことが書いてありました。

わからないことにぶつかってウンウン苦しむ。それこそが芸術の輝きであり、同時に人間の輝きでもある。本人はしんどいのだけれども、人間としてはそのつど生まれ変わっているから新鮮で美しいのだ。

一番カッコ悪いのは、わからなくていろいろ失敗することではなく、わからないことから目をそむけて逃げることなのだ。

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